競馬用語「準サラ」の歴史と廃止

競馬用語「準サラ」の歴史と廃止

「準サラ」の定義と計算方法

「準サラ」の定義と計算方法

「準サラ」とは、日本における競走馬の血量に関する用語で、サラブレッドの血量が4分の3以下の馬を指します。この血量を計算するには、馬の父と母の血量をそれぞれ1と1として、それらを足し合わせて4で割ります。その結果が3以下の場合は「準サラ」と分類されます。

準サラがアラブ系競走に出走できない理由

準サラとは、サラブレッドとアラブ系の交配種で、かつてはアラブ系競走に出走することが許可されていました。しかし、1996年にこの制度が廃止されました。主な理由は、サラブレッドとアラブ系では、身体能力や競走スタイルが大きく異なり、公平な競走ができないと判断されたためです。

アラブ系は一般的に、サラブレッドよりも持久力とスタミナに優れています。また、スピードの面ではサラブレッドに劣るものの、長距離レースや障害レースを得意とします。一方、サラブレッドはスピードに特化しており、短距離レースや平地レースに強みがあります。

そのため、準サラがサラブレッドの持つスピードと、アラブ系の持つ持久力を兼ね備えていると判断されれば、アラブ系競走において不公平な競争優位になりかねませんでした。このような理由から、準サラのアラブ系競走への出走が禁止されたのです。

準サラのサラ系化と登録規程の改正

競馬用語の「準サラ」とは、昭和30年代末に登場した、サラブレッドとサラブレッド以外の馬を掛け合わせた競走馬のことでした。当初は「非サラ」と呼ばれていましたが、サラブレッドに近い血統を有することから「準サラ」と呼ばれるようになりました。しかし、サラブレッドとの血統の希薄化が進み、サラブレッドとの競走において競争力が低下したため、1986年に準サラの登録が廃止されました。

廃止に伴い、それまで準サラとして登録されていた馬は「アラブ・サラブレッド系」として再登録されました。この再登録により、アラブ・サラブレッド系の馬はサラブレッドとの競走に出走することが可能となり、血統の維持と向上に努めるようになりました。以降、アラブ・サラブレッド系の馬は、サラブレッドに近い能力を発揮するようになり、現在まで競馬において活躍しています。

連続8代サラブレッド交配によるサラブレッド化

準サラのサラブレッド化は、サラブレッド種の血統を濃くするために、8世代連続でサラブレッド同士を交配させることで行われていました。このプロセスにより、準サラはサラブレッドに近づく血統を持つようになりました。しかし、サラブレッド登録には至らず、現在では登録上はサラブレッドから除外されています。

「準サラ」という品種の廃止

「準サラ」という品種の廃止

「準サラ」は、サラブレッドと非サラブレッドの交配種で、1971年に登録された品種です。しかしながら、より高品質の競走馬を育成するために、1995年に「準サラ」の登録が廃止されました。これにより、サラブレッドと非サラブレッドの交配種は、サラブレッド系として登録されることとなりました。

廃止の理由は、競走能力の向上という目標が挙げられます。サラブレッドは、競走能力に優れた品種として知られていますが、非サラブレッドを交配することで、その能力が低下する可能性があったためです。そのため、「準サラ」の登録を廃止し、より高品質な競走馬の育成を図ることになりました。