繋駕速歩とは?特徴や競馬における歴史
ギャンブル初心者
繋駕速歩という言葉の意味を教えてください。
ギャンブル研究家
繋駕速歩とは、車輪のついた駕籠に乗って行う競馬で、4本の肢のうちどれかが地面についていないと失格となります。これは、騎乗速歩と似ていますが、騎乗速歩は人が馬に乗るのに対し、繋駕速歩は馬には乗らずに行われます。
ギャンブル初心者
騎乗速歩と繋駕速歩の違いは、人が乗るか乗らないかですか?
ギャンブル研究家
その通りです。騎乗速歩は人が馬に乗って行いますが、繋駕速歩は馬には乗らず、車輪のついた駕籠に乗って行います。
繋駕速歩とは。
「繋駕速歩」とは、馬に繋駕車と呼ばれる車輪付きのかごのような乗り物をつけ、右前肢が出ると同時に左後肢が動き、4本の脚のうちどれかが常に地面についていないと失格になる競馬です。この点は騎乗速歩と似ていますが、騎乗速歩は人が馬に乗るのに対し、繋駕速歩は繋駕車に乗って行われます。古代ローマ時代の戦車に似ています。日本では1968年に中央競馬で廃止されました。かつては「鳴尾速歩競馬会」という専門の競馬場がありました。
繋駕速歩の特徴
繋駕速歩の特徴は、馬の脚が常に地面についており、駆歩やギャロップとは異なり、跳躍を伴いません。馬は両方の前脚を同時に前に出し、同時に両方の後ろ脚を前に出します。この独特の歩様により、高いスピードを維持しながらも滑らかで安定した走りを実現しています。また、繋駕速歩は他の歩様と比べて衝撃が少なく、長時間走り続けることができます。この特徴により、長距離レースや輸送用の馬に適しています。
騎乗速歩との違い
騎乗速歩との違い
繋駕速歩と騎乗速歩は、どちらも速歩の範疇に入るものの、明確な違いがあります。騎乗速歩は、騎手が馬に騎乗して行われるのに対し、繋駕速歩は馬に車輪付きのカートを繋げて行われます。また、騎乗速歩では騎手が馬の背中で体重を調整して速度をコントロールするのに対し、繋駕速歩では車輪が抵抗となり、速度調整は主にカートのブレーキによって行われます。さらに、騎乗速歩では馬の歩様がリズミカルでなめらかなのに対し、繋駕速歩では車輪がジョイント部分で縦に揺れることで、より力強い印象を与える歩様となります。
繋駕速歩の歴史
繋駕速歩の歴史は古く、古代エジプトのファラオが戦車レースでこの歩法を使用していたとされています。中世ヨーロッパでは、騎士が甲冑を着て槍を手に馬上槍試合で繋駕速歩を披露していました。近代競馬では、18世紀にフランスでトロットレースが開催されるようになり、繋駕速歩の競走形式が確立されていきました。その後、このレースはアメリカやヨーロッパに広まり、現在も世界中で人気のある競馬種目となっています。
中央競馬における繋駕速歩
中央競馬における繋駕速歩は、日本の競馬において、繋駕車と呼ばれる二輪馬車に騎手が乗り、馬を先導して走らせるレースです。
中央競馬では、1960年に初めて繋駕速歩のレースが行われ、当初はばん馬が使用されていました。その後、より速く走るスタンダードブレッドが導入され、現在では繋駕速歩の主力となっています。
中央競馬の繋駕速歩レースは、主に地方競馬場で行われ、1マイル(約1600メートル)の距離で争われます。レースでは、馬と騎手の連携が重要視され、スピードだけでなく、テクニックと馬車の操縦能力も求められます。
鳴尾速歩競馬会
鳴尾速歩競馬会は、明治32年(1899年)に兵庫県鳴尾町(現・西宮市)で創設された日本初の繋駕速歩競馬の競走団体です。この競馬会は、明治政府によって設立され、鳴尾速歩競馬場は日本で最初の繋駕速歩競馬専用競馬場として建設されました。
鳴尾速歩競馬会は、繋駕速歩競馬の普及・発展に大きく貢献し、全国から馬主や騎手が集まる一大イベントに発展しました。レースは主に夏期に行われ、見物客も多く賑わいました。また、鳴尾速歩競馬会では、馬の品種改良や調教技術の向上にも努め、日本における繋駕速歩競馬の礎を築きました。